世界で最初のテレイドスコープ

テレイドスコープ(先端に球レンズがついており周りの景色が万華鏡として楽しめるもの)の発明について調べてみました。

上記の絵は1872年にアメリカで132978号として登録された特許でJames Poolという人の”Improvement in Telescopic Kaleidoscopes”という出願です。出願内容を要約するとアイテムの名前の通りで、万華鏡の改良であり、オブジェクト(具)の代わりに2つまたはそれ以上のレンズを使用して遠くの景色を万華鏡として楽しむものだそうです。万華鏡の発明が1816年ですからそれから56年後のパテント出願ということになります。

当時は現在の主流である球レンズ(魚眼レンズ)ではなく、凸レンズを2枚以上使用した望遠鏡タイプのテレイドスコープ(オタギリ万華鏡タイプ)の構造をしており、またテレイドスコープという呼び名ではなくTelescopic Kaleidoscopesと呼ばれていました。
さてこのテレイドスコープ(Telescopic Kaleidoscope)、James Poolが発明したのかというとさにあらず。下の図は1858年に万華鏡発明の祖、Sir David Brewsterが書いた「The Kaleidoscope: Its History, Theory, And Construction」という本の一節です。この本に既にJames Poolが特許申請を行ったテレイドスコープが載っているから驚きです。実にBrewsterさん、万華鏡に関して現在の万華鏡の元になるものを数多く発見、研究されておられるのが驚きです。

ということで、テレイドスコープは万華鏡の発明後ほどなく万華鏡を発明した同じ人が考案していました。

Brewsterさんが記述したテレイドスコープ

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