万華鏡の聖典と格闘した話 -4. ISBNは要らない

文章の整形が終わったら、次は出版に向けて印刷会社を選ぶ作業です。170年近く前の科学者による翻訳本、しかも万華鏡という専門的な内容ですから、一般の方にはほとんど響かないだろうと考えていました。万華鏡作家と万華鏡ファンを対象に、万華鏡専門店での委託販売や口コミでの販売が中心になるだろうと。ISBNコードを取得して一般流通に乗せたところで、ほとんど売れないだろうというのが正直な見立てでした。印刷部数も、最初から200部と決めていました。

自費出版系の会社は、ISBN取得から流通まで手伝ってくれるところも多いのですが、その分割高になります。今回は、いわゆる同人誌の印刷を請け負っている会社に頼むことにしました。自費出版系に比べると、価格は半分以下というイメージです。その代わり、流通はすべて自分の力で行うことになります。

いくつか同人誌出版のHow toサイトを読み、おすすめの印刷会社を5社ほどピックアップしたうえで選んだのが「しまや出版」です。決め手は、初心者にも優しく、入稿原稿に不備があれば指摘してくれるという点。文章系の同人誌に強いのも魅力でした。同人誌印刷では、値段を極限まで削る代わりに、入稿されたものをそのまま(確認なしで)印刷するのが一般的なのだそうですが、しまや出版さんはそこが違いました。

紙の種類などもほぼしまや出版のおすすめに従い、表紙と裏表紙の間に入れる「遊び紙」をオプションで追加。あとは表紙、裏表紙、カバーのデザインだけです。ここもしまや出版さんが用意してくれているセミオーダーの中から選び、専用のWebツールでタイトルなどの文字を入れるだけで完成しました。非常に楽で、初心者にもおすすめできるやり方だと思います。
入稿してしばらくすると、しまや出版さんから電話がありました。私の本は英語からの翻訳で横書き、つまり左開きなのですが、表紙とカバーを右開きで作ってしまっていたのです。こうした点をきちんと確認し、指摘してくれる会社で本当に助かりました。

あとは、出来上がりを待つだけです。早割りを使ってコストを抑えたので、刷り上がりまでの2週間あまりを、ドキドキしながら待つことになりました。

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